大阪のマンションに住む夫婦の山田さんは、趣味で多肉植物を育てていました。部屋のベランダには、色とりどりの多肉植物が並んでいて、見る人を癒やしてくれました。山田さんは、インターネットで多肉植物の情報を探したり、オンラインショップで注文したりしていましたが、なかなか気に入ったものが見つからないこともありました。
ある日、山田さんは、兵庫県の加東市にある多肉ショップの記事を見つけました。そのショップは、おじいさんがDIYで作ったもので、自家栽培の多肉植物を販売しているというのです。記事には、おじいさんの手作りの看板や棚、鉢や小物などが写っていて、とても素朴で温かみのある雰囲気が伝わってきました。山田さんは、そのショップに興味を持ちました。
「これ、行ってみたいなあ」と山田さんは、妻の美紀子さんに言いました。「加東市って、どこだろう?」
「ええ、行ってみましょうよ」と美紀子さんは、スマホで地図を調べました。「大阪からだと、車で2時間くらいかかるみたい。週末にドライブがてら行ってみましょうよ!」
「そうだね。おじいさんの多肉植物、見てみたいな」と山田さんは、うれしそうに言いました。
二人は、おじいさんがDIYで作った多肉ショップに興味津々でした。
その週末、山田さんは、車で美紀子さんと一緒に加東市に向かいました。道中は、田園風景や山々が広がっていて、都会とは違う景色に癒やされました。やがて、目的地に到着しました。おじいさんの多肉ショップは、住宅街の一角にありました。看板には、「Succulent-Garden」と書かれていました。
山田さんは、車を停めて、ショップに入りました。すると、おじいさんが笑顔で出迎えてくれました。
「いらっしゃいませ。どちらからお越しですか?」とおじいさんが尋ねました。
「大阪から来ました」と山田さんが答えました。「インターネットで、こちらのショップのことを知って、興味を持ちました」
「そうですか。ありがとうございます。こちらは、私が作った多肉植物のショップです。自分で育てたものや、韓国から輸入したものなどを販売しています」とおじいさんが説明しました。
山田さんは、おじいさんのショップを見回しました。棚には、さまざまな種類や形や色の多肉植物が並んでいました。特にエケベリアの種類が多くて個性的で、かわいらしいものがたくさんありました。山田さんは、目を輝かせて、一つ一つ見ていきました。
「すごいですね。こんなにたくさんの多肉植物があるなんて。どれも素敵です」と山田さんが感嘆しました。
「ありがとうございます。多肉植物は、私の趣味で、毎日の楽しみです。水やりや手入れをしていると、癒やされますよ。それに、多肉植物は、増やすのも簡単ですから、友人や親せきの人にも分けてあげたりしています」とおじいさんが話しました。
「そうなんですか。私も、多肉植物が好きで、家で育てています。でも、こちらのショップには、見たことのないものもありますね。これは、何という名前ですか?」と山田さんが、気になる多肉植物を指さしました。
「ああ、これは、ミッドナイトローズという名前です。南アフリカ原産で、葉が、もっと、深紅になっているものがあります。この深紅の深みが、とても美しいんですよ」とおじいさんが説明しました。
「なるほど。確かに、存在感がありますね。これは、ぜひ欲しいです」と山田さんが言いました。
「それでは、これをお買い上げですか? ありがとうございます。」とおじいさんが言って、そのエケベリアをお持ち帰り用の袋に入れてあげました。
「ありがとうございます。他にも、気になるものがあるので、もう少し見ていきますね」と山田さんが言いました。
「どうぞ、ごゆっくり!」とおじいさんが言いました。
山田さんは、美紀子さんと一緒に、ショップを見て回りました。おじいさんは、山田さんの質問に丁寧に答えたり、多肉植物の育て方や楽しみ方を教えてくれたりしました。山田さんは、おじいさんの多肉植物への愛情や情熱に感動しました。そして、自分の好きなものを何点か選んで、おじいさんに支払いました。
「ありがとうございました。とても素敵なショップですね。また来たいと思います」と山田さんがお礼を言いました。
「いえいえ、こちらこそ、ありがとうございます。またのお越しをお待ちしています」とおじいさんが笑顔で言いました。
山田さんは、おじいさんと別れて、車に乗りました。車の中には、おじいさんの多肉植物が並んでいました。山田さんは、美紀子さんと一緒に、満足そうにそれらを眺めました。
「今日は、楽しかったね。おじいさんの多肉植物、すごくかわいいし、珍しいし、大切に育てようね」と美紀さんが言いました。
「うん、楽しかった。おじいさんのショップ、本当に素敵だったね。また行きたいな」と山田さんが言いました。
「そうだね。次は、おじいさんに、もっと育て方の方法を質問してみましょうよ!」と美紀子さんが提案しました。
「いいね。それじゃあ、次は、具体的に、どんな育て方のことを聞けばいいのかな?」と山田さんが考えました。
二人は、こんな風に、おじいさんの多肉ショップのことを話しながら、笑顔で帰路につきました。